ロンドンでの日々の暮らしを、ご報告申し上げます。


by pitakoaiko
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キャンドル・サパー、そして英国育ちの日本の子供達と震災を考えた・・・

震災の日の藤亀亭の夕食は、キャンドル・サパーです。
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災害の後には計画停電があったと聞き、翌年から、娘に電気の大切さを教えなければ、と始めて今年はもう3回目。当時は、赤ちゃんだった娘も、今や張り切って電気を消しまくる役をしてくれました・・・電気の大切さを、というよりは、キャンドルが珍しかったかも???
ま、せっかく始めたから、来年もやるつもりの藤亀亭でございます。
去年のキャンドル・サパーはこちら

さて、娘は月に一度、日本語の子供図書館に通っています。
そこで、日本語の絵本を借りることができ、また、本を選んだ後は、お母さんやお父さん達が、交代で日本のことを子供達に伝える場になっています。
今月は、たまたま3月11日がその日。
そして、お当番になった私は、ここで震災をやらずにどうする!と、3月と言えばのお雛様をすっ飛ばし、「子供が怖がるのでは?」という懸念の声を踏まえつつ、半ば独断(!)で決行。

地震の瞬間を映したYouTubeの中から、比較的マイルドで、でも揺れている所がはっきりわかり、しかも大人が机の下に隠れる所がバッチリ映っているクリップを、本震(で、合ってる?)の一つ手前まで見せ、子供達に地震とはどういうものかを問いました。

何しろ、子供図書館の子供達は、誰も地震にあったことが無いの。
シャンデリアが揺れているのを見ただけで、大騒ぎ。

その後、一番大事な頭を守ろう!という話やら、地震の時は窓から離れる、机があったら潜ったり、家具から離れて部屋の真ん中に頭を抱えて座ったりしよう・・・という、日本の子供だったら当たり前のことを学びました。

子供達からは、「津波」という言葉も、「火事」という言葉さえも出なかった。
一方で、時間はまだたっぷり残っている・・・
それで、実は一緒に担当していたお母さんが、あまり乗り気でなかった火事の話だけは、結局することにして、最後には、皆で口と鼻を押さえながら、避難訓練をする・・・という所で終わりました。

だって、地震は遠い海の向こうの話。
ホントは、身近に起こり得る火事から身を守るにはどうすべきか、それを子供達に教えたかった私・・・

一緒に担当したお母さんは、日本から来られて、まだあまり日が経っていない方です。
聞いてみれば、今の日本では、震災のトラウマの方が大問題だというお話。
震災当時は、一日中津波の映像ばかりだったそうですね。
そういえば、震災関連のYouTubにも、まず警告が出てきていましたっけ。
それで、そういう観点から子供達の精神を心配なさっていたのです。

日本にいて子育てをしている方と、地震の無いイギリスにいる私達。
ずいぶん温度差があるな、と思いました。
その方はたぶん、防災頭巾を初めて見た!というイギリス育ちのお母さんの感想に、ビックリするだろうなぁ。

半ば独断の決行というわけでしたが、子供達の興味津々の様子、そして、お母さん達からの良い感想(・・・私一人で大騒ぎしていたから、お疲れさまの意味も有ったかもしれないけど)などから、ま、結果オーライということで。
ちなみに終わった後は、私の頭の中は、なんだか燃え尽きちゃって真っ白けでしたとさ。

笑いを取れた(!)質問:
「この中で、レゴを踏んだことある人〜〜〜?」
手を挙げた人の中には、お母さんも一人・・・
続けて質問:
「じゃ、床の上の本を踏んで滑ったことある人!」
ちなみに、どちらにも手を挙げたのは藤亀亭母娘・・・

嬉しかった感想は、仲良しなお母さんからの一言。
「日本人に生まれたんですもの、こういうことを知っておいて、他の国の人に伝えなくてはね」
これぞ、私が今回、時間が有ったら子供達に到達させたかった結論でした。

さて、こうして子供図書館での大役が終わった藤亀亭。土曜日の娘の誕生会の準備は・・・?
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一応、のんびりですが進んでおります。
写真は、誕生日ケーキへのイメージを膨らませているという娘・・・ホントかな?





今の子供図書館の平均年齢は6歳。一番大きくて10歳です。
実は昨年、防災の日がある9月もお当番をした私・・・子供が小さいからと防災はせず、「月」をテーマに。しかも子供達にムーンウォークをさせようという無謀な計画を立てまして・・・
と、そこが言いたいのではなくて「子供が小さいから」と思ったところがポイント。

今回、日付を見て、これはやっぱり震災だ〜と調べ始めた私は、幼稚園生が泣きながら避難訓練をしているYoutubeにビックリ!もちろん、泣いても訓練させるのは、先生達の訓練のためということもあるかもしれませんが、それだけじゃないでしょう。しかも、2歳位の子達だって、しっかりハンカチで口と鼻を押さえつつ、真剣に訓練に参加している!

一番驚いたのは、釜石市の小学生・中学生が自分たちの命を守った話です。
「自分の命は、自分で守る!」

・・・うちの娘は、どうなっちゃうかしら。子供図書館の子供達だって、時々は日本に帰るし、こちらには地震こそ無いけれど、火災は普通にある・・・と、考えるうちに、子供達を守るには、少々怖がっても、きちんといざという時に考えて行動できるように教えてあげることだな、と思ったのでした。

釜石の子供達。小学生達は地震直後、最初は指導通りに校舎の三階に逃げたそうです。でも、放課後の校庭でサッカーだかをしていた中学生達が、そこじゃ危ないぞ!と言いながら、もっと高い所へ逃げ出したのを見て、それを追って、結果全員助かったそうです。
津波が去った後には、その大丈夫だったはずの三階の窓に、小型自動車が突っ込んだまま残されていました。

イギリスには地震は無いけれど、火事はあるし、洪水もあります。また、もっと大きな角度で見てみると、子供達は、日本には無さそうな犯罪に取り巻かれている。
「自分の命は、自分で守る!」
その為に、その都度自分で考えながら行動する訓練は、どの世界の子供達にも必要だな、と思いつつ過ごす、今年の震災の日でした。
長々お読みいただいてありがとうございましたー!
by pitakoaiko | 2015-03-11 21:48 | 特別 Special days